意思決定を変革するBIツールとは?導入からデータ活用成功の秘訣までを徹底解説

意思決定を変革するBIツールとは?
導入からデータ活用成功の秘訣までを徹底解説

企業におけるビッグデータの活用が広がり、経営戦略に役立てる動きがますます加速しています。迅速かつ精度の高い意思決定を行うためには、データを効率よく集約・分析できるツールが欠かせません。そのような中で、近年注目を集めているのがBIツールです。ここでは、BIツールの基本的な知識や導入時に留意すべきポイントについて、分かりやすく解説します。

  • 「BIツールって聞いたことはあるけど、よくわかっていない」
  • 「BIツール導入するとどんなことが可能になる?」
  • 「費用はいくらくらいなの?」

このような疑問をお持ちの方、本記事ではBIツールの基礎的な知識から、導入する場合の導入ステップや活用成功のポイントを詳しく解説しますのでぜひご参考にしてください。

目次

BIツールとは?

BIとは「ビジネスインテリジェンス」の略で、ビジネスにおける意思決定をサポートする情報を指します。BIツールは、企業が保有する膨大なデータを活用し、効果的な意思決定を支援するためのシステムです。データ分析の重要性が増す中、BIツールは企業の競争力を高めるための不可欠な存在となっています。

BIツールの価値は、収集したデータを分析し、グラフや図表で分かりやすく表示することで、実用的な情報を引き出せることです。通常企業に蓄積されるデータは膨大で、それらは異なる場所やシステムに分散していることが多く、すべてのデータをまとめて分析するのは、専門家に依頼しなければ難しいケースもあるでしょう。これらの課題を解決し、迅速な意思決定を支援するために、BIツールが開発されました。

BIツールの機能

BIツールによって機能は異なりますが、基本的な機能として4つの役割があります。

OLAP分析(オンライン分析処理)

OLAP分析(オンライン分析処理)
OLAP(Online Analytical Processing)分析とは、大量のデータを多次元的に分析し、ビジネスの意思決定をサポートするための強力な機能です。同じデータでも異なる視点や角度から分析することで、現状の課題や発生している現象を深く理解し、より適切で効果的な施策を立案できるようになります。

データマイニング

データマイニングとは、大量のデータの中から有用な情報やパターンを導き出す機能です。これには、データの収集、整理、分析、そして隠れた相関関係や傾向を見つけ出すことが含まれます。主な目的は、意思決定に役立つ新しい知見を得ることです。例えば、マーケティングでは顧客の購買パターンを分析してターゲット広告を行う際などにデータマイニングが活用されます。

プランニング

プランニング機能とは、将来の計画や予算を立てるために活用するツールです。過去のデータや現在の状況を踏まえて、未来の動きを予測したり、色々なシナリオシミュレーションし、どの戦略が一番効果的かを検討することができます。

レポーティング(ダッシュボード機能)

BIツールでは定期的なレポートを自動生成することが可能です。分析結果をチームや経営陣とスムーズに共有することができます。また、リアルタイムで更新されるカスタマイズ可能なダッシュボードでは自分に必要な情報を常に最新の状態で確認することができます。

BIツール導入のメリット

BIツールを導入する最大のメリットは、経営における意思決定のスピードと正確さが向上することで、企業が業績を向上させ、持続的な成長を期待できる点にあります。具体的な4つのメリットを見ていきましょう。

1.意思決定の迅速化

BIツールはデータをリアルタイムで集計し、直感的に理解できる形式で提供します。これにより、現状をすぐに把握でき、迅速かつデータに基づいた意思決定が可能になります。

2.データの一元管理

さまざまなデータソースを統合し、一箇所でデータを管理できます。これにより、異なる部署やシステム間でデータの不一致がなくなり、全員が一貫したデータに基づいて作業できるようになります。

3.効率的な業務プロセス

データ分析の自動化や定型レポートの作成を簡単に行えるため、手動での作業が減り、業務効率が向上します。これにより、社員はより戦略的な業務に集中できるようになります。

予測とシミュレーション

過去のデータや現在のトレンドをもとに、将来の動向を予測したり、複数のシナリオをシミュレーションすることができます。これにより、リスクを減らし、より的確な戦略を立てることが可能です。


この4つのメリットにより、BIツールは企業の成長と競争力強化に大きく寄与します。

BIツールの選び方

ここからはBIツール導入を検討する際には知っておくべきことをご紹介します。まずはBIツールの選び方です。自社に適したBIツールを選ぶときには以下3つのポイントを考慮しましょう。

❶使いやすさとデータの連携

BIツールは直感的に操作でき、データの専門知識がない社員でも簡単に使えるものが理想です。また、自社で使用しているさまざまなデータソース(ERP、CRM、クラウドなど)とスムーズに連携できるかどうかも重要な要素です。

❷分析機能の充実度

基本的なレポート作成に加え、高度な分析機能(予測分析、機械学習、データマイニングなど)がサポートされているか確認しましょう。将来的なビジネスの成長に伴い、必要な機能を予測して選ぶことが重要です。

❸コストとスケーラビリティ

ツールの導入費用や運用コストが企業の予算内であり、事業拡大にも対応できるスケーラブルなツールを選ぶことが大切です。長期的に投資対効果(ROI)を最大化できるツールを選びましょう。

BIツール導入の費用

BIツールの価格は、企業のニーズに応じて柔軟に設定されています。基本機能を提供する廉価なツールから、大規模で高度な機能を備えたツールまで、多様な選択肢が存在します。

小規模向けツール

小規模企業向けのBIツールは、比較的手頃な価格で提供されています。クラウド型のBIツールは、月額料金制が一般的で、1ユーザーあたり月額数千円から数万円程度です。

中規模〜大規模企業向け

企業規模が大きくなり、ユーザー数や必要な機能が増えると、料金もそれに応じて高くなります。オンプレミス型や高度なカスタマイズが必要な場合、初期費用が高額になることもあります。

クラウド型BIツール: 1ユーザーあたり月額数万円以上
オンプレミス型BIツール: 初期導入費用数百万円〜数千万円、
さらに年間のメンテナンス費用が追加されることが多い

追加の機能やサービス

BIツールには、基本的な分析機能に加えて、データ連携や高度な予測分析など、追加の機能を利用するためのオプションがあります。これらのオプションに応じて価格が上がる場合もあります。

BIツール導入のステップ

STEP1:目標と必要な条件を決定

まず、なぜBIツールが必要なのか、何を達成したいのかをはっきりさせます。例えば、業績を上げるため、効率化を進めるためなどです。そして、どのデータを使うのか、誰がツールを使うのかなど、必要な条件を決めます。

STEP2:BIツールを選ぶ

次に、自分たちの目標に合ったBIツールを選びます。ツールによって機能や価格はさまざまなので、使いやすさやコスト、セキュリティなどを比較します。デモやトライアルを試して、実際に使い勝手を確認するのも大切です。

STEP3:データの準備

BIツールで使うデータを準備します。データの質が重要なので、欠損しているデータを整理したり、フォーマットを揃えるなどの「データクレンジング」を行います。さまざまなシステムからデータを統合して、ツールで扱いやすくします。

STEP4:ツールの設定・カスタマイズ

ツールを企業のニーズに合わせて設定します。データをツールに接続したり、必要なレポートやダッシュボードを作成します。こうすることで、ツールを使いやすくし、必要な情報がすぐに見えるようになります。

STEP5:ユーザー向けのトレーニング

ツールを使う社員に対して、使い方を教えるトレーニングを行います。特に、データ分析やレポート作成を担当する人は、ツールの操作方法をしっかり理解することが重要です。オンラインコースやワークショップなどを活用して学びます。

STEP6:テスト運用後本格運用の開始

テストが成功したら、BIツールを正式に導入します。ツールを全社で使えるようにし、定期的に効果を確認して、必要に応じて設定を調整しながら運用を続けます。

BIツール活用を成功させるには

BIツールの導入を成功させるためには、いくつかの重要なポイントがあります。これらを押さえることで、効果的な導入と最大限の成果が得られます。

明確な目標設定

BIツールを導入する前に、「なぜ導入するのか」「何を達成したいのか」をはっきりさせましょう。たとえば、売上を伸ばしたい、コストを削減したい、業務をもっと効率化したいなど、具体的な目標を立てます。この目標に基づいて導入を進めることが大事です。
例: 売上アップ、コスト削減、業務効率の向上

経営層のサポート

BIツールを会社全体で効果的に使うためには、経営層からの理解とサポートが重要です。経営層がツールの利点を理解し、社員にもその価値を伝えることで、スムーズに導入が進みます。
サポート例: 経営陣がツールの効果を伝え、導入プロジェクトを応援する

データの質を確保する

BIツールは、データをもとに分析を行うため、データの質が成功のカギを握ります。データが正確で整理されていることがとても重要です。ツールを導入する前に、データのクリーニング(欠損やエラーを直すこと)や形式を統一しておくと良いです。
データ管理例: 正確なデータに整理し、重複やエラーを修正する

使いやすいツールを選ぶ

BIツールが高度な機能を持っていても、使う社員が操作しやすくなければ意味がありません。ツールは直感的で、誰でも簡単に使えるものを選びましょう。実際に試してみて、操作感を確認するのも大切です。

段階的に導入する

最初から全社で一気に導入するのではなく、まずは小さなチームやプロジェクトで試してみるのが効果的です。テスト運用をしてフィードバックを受けながら、徐々に他の部署へ展開していくと、スムーズに導入できます。
例: まず営業部で導入し、成功すれば他の部署にも広げる

ユーザー教育とサポート

BIツールを使う社員に対して、十分なトレーニングを行いましょう。ツールの基本操作やデータ分析の方法を学び、サポート体制を整えることが成功の秘訣です。オンライン研修やワークショップなどを活用して、社員のスキルを向上させます。

継続的に改善する BIツールの導入は一度きりではありません。使い始めた後も、定期的に効果を確認し、設定や運用を見直して改善を続けることが大切です。新しい機能やデータも取り入れて、最適な運用を心がけましょう。

バディマーケティングのBIツール導入・分析支援

バディマーケティングでは2つのBIツール導入・分析支援を行っています。これまでご紹介してきたようにBIツールは単純に導入すればいいというものではありません。導入から活用まで多くの知見を必要とします。BIツールをより有効に活用するために、ぜひ当社のサポートをご検討ください。いつでもご相談お待ちしております。

①Zoho Analytics導入支援

バディマーケティングではBIツール「Zoho Analytics」の導入支援を行っています。
「Zoho Analytics」は8つのアプリが利用可能な「Zoho CRM Plus」という製品に含まれています。月額6,840円で利用を開始できますのでぜひご検討ください。

Zoho Analytics が含まれるパッケージ製品

8つのZohoアプリの利用が可能
「Zoho CRM Plus」

¥6,840

※CRMはアルティメット相当
※年間契約時の1 ユーザーあたりの月額費用

②SATORIのデータをBI分析

バディマーケティングのツール連携サービス「バディコネクト」でSATORIとZoho Analyticsを連携すると、SATORIに蓄積された情報をBI分析することが可能になります。SATORI内にある重要な顧客情報を有効活用することができます。ぜひご活用ください。

目次