今さら聞けないマーケティング用語「コンバージョン(CV)」とは?
デジタルマーケティングにおいて、コンバージョン(CV)に関連する言葉は非常に頻発する用語です。外部業者との打ち合わせでも、当たり前のようにCVやCVRといった単語が飛び交います。
- 「コンバージョン(CV)ってなに?」
- 「CVやらCVRやらCROやら、違いがわからない」
- 「何をすればコンバージョンが増やせる?」
本記事では、今さら周りに聞きづらいマーケティング用語「コンバージョン(CV)」について説明します。
コンバージョン(CV)とは?
デジタルマーケティングやWebマーケティングにおける「コンバージョン」とは、ユーザーがアクションを起こした「成果」を意味します。「Conversion」を略して「CV」と表記され、マーケティング施策の効果測定や費用対効果の分析に利用されます。
購買期間の長いBtoBデジタルマーケティングでは、コンテンツ毎のコンバージョン(CV)の実績を活用して、行っているマーケティング活動の全体像を把握したり、KPI管理の指標として利用されています。
例えば、以下のような定義で分析を行います。
- メルマガ登録やeBookダウンロードのCV:幅広く情報収集を行っている「潜在層」としてカウント
- 無料トライアルやセミナー申し込みのCV:具体的な検討を行っている「準顕在層」としてカウント
- お問い合わせや見積もり依頼の獲得のCV:自社サービスへの関心が高い「顕在層」としてカウント
⇒【施策20選】BtoBデジタルマーケティングとは?基本となる6つのステップ
コンバージョン(CV)の種類
コンバージョン(CV)には様々な種類があります。BtoBデジタルマーケティングで使用される基本的なコンバージョンは以下の4つです。
- 総コンバージョン
- ユニークコンバージョン
- 直接コンバージョン
- 間接コンバージョン
それぞれ簡単に説明します。
総コンバージョン
総コンバージョンとは、コンバージョン(CV)を達成した「回数」を指します。
設定しているアクション数を把握するための数値であり、例えば1人のユーザーが「メルマガ登録」「資料ダウンロード」など複数回のコンバージョンを達成した場合、総コンバージョンは「2」となります。
ユニークコンバージョン
ユニークコンバージョンとは、コンバージョン(CV)を達成した「ユーザー数」を指します。
ユーザー数を把握するための数値であり、例えば1人のユーザーが「メルマガ登録」「資料ダウンロード」など複数回のコンバージョンを達成した場合、ユニーク・コンバージョンは「1」となります。
直接コンバージョン
直接コンバージョンとは、コンバージョン(CV)が発生した「直接的な施策」を指します。単一のマーケティング活動による成果を測定する際に利用されます。
例えば、以下の場合は「リスティング広告」による直接コンバージョンは「1」となります。
- 「リスティング広告」によってあるユーザーがWebサイトに訪問
- ユーザーがサイトを離脱することなく資料ダウンロードを達成
間接コンバージョン
間接コンバージョンは、コンバージョン(CV)の達成に関与した「間接的な施策」を指します。複数のマーケティング活動による成果を測定する際に利用されます。
例えば、以下の場合はコンバージョン(CV)に関わった「リスティング広告」による間接コンバージョンが「1」、そしてコンバージョン(CV)を達成したリターゲティング広告による直接コンバージョンが「1」となります。
- 「リスティング広告」によってあるユーザーがWebサイトに訪問
- 資料ダウンロードを行わずにサイトを離脱
- 「リターゲティング広告」によってWebサイトに再来訪
- ユーザーがサイトを離脱することなく資料ダウンロードを達成
「CV」と「CVR」の違い
CVRとは「Conversion Rate」の略で、「コンバージョンが発生する割合」を示した指標です。CVRの計算式は以下の通りです。
- CVR=CV数÷対象ユーザー数×100(%)
例えば50人のユーザーを集客し、そのうち10人がコンバージョンを達成した場合、CVRは「10÷50×100=20%」となります。デジタルマーケティングの改善分析においては、対象ユーザー数に大きく影響を受けるCVの大小よりも、成果を達成した割合であるCVRに着目した分析を行うケースが一般的です。
コンバージョン率最適化(CRO)とは?
コンバージョン率最適化(CRO)は「Conversion Rate Optimization」の略で、前述のCVRを改善するために取り組む施策です。代表的なコンバージョン率最適化(CRO)には、以下の3つがあります。
- A/Bテスト
- コンバージョン経路の把握
- CTA改善
それぞれを簡単に紹介します。
A/Bテスト
A/Bテストとは、コンテンツの一部を変更した2パターンを比較するテストのことです。
例えばMAツールの資料請求を促すランディングページ(LP)において、「MAによる商談創出を訴求するバナー」と「MAによる業務自動化を訴求するバナー」の2種類を用意し、同時に展開してそれぞれのCVRを測定します。一定期間を経てどちらのCVRが優れているのかを判断した後、結果の良いパターンを採用する取り組みです。
コンバージョン経路の把握
コンバージョン経路とは、ユーザーがコンバージョン(CV)に繋がった道筋のことです。経路ごとにCVRを掘り下げて分析し、効果的な施策を把握します。
- 広告集客とSEO集客のユーザーは、どちらのCVRが優れているのか?
- 初回来訪ユーザーと再来訪ユーザーでは、CVRに違いはあるのか?
- Webセミナーと対面型セミナーでは、どちらのほうが商談化しやすいのか?
CVRの優れた施策へのリソースや予算を増やすことで、全体のコンバージョン(CV)獲得数を増加を図ります。
CTA改善
CTAとは「Call to Action」の略で、ユーザーに行動を促すためのコンテンツです。「お問い合わせはこちら」「無料トライアルはこちら」といったボタンやバナーを指します。
例えば集客先のランディングページ(LP)のCVRが悪い場合、CTAに気づかない・メッセージが響いていないなど、効果的な働きをしておらずにコンバージョン(CV)を妨げている可能性が考えられます。CTAの位置や内容を調整し、ユーザーへの行動を後押しできる形に改善を行います。
まとめ
「コンバージョン(CV:Conversion)」は、ユーザーがアクションを起こした「成果」であり、マーケティング施策の効果測定や費用対効果の分析の指標として利用されます。CVを達成する割合をCVR(Conversion Rate)であり、CVR改善のための取り組みがCRO(Conversion Rate Optimization)です。
様々な言葉が存在する「コンバージョン」ですが、デジタルマーケティングの振り返りや分析で頻出する用語となります。それぞれの意味合いを把握した上で、コンバージョン獲得に向けた施策を行いましょう。